第10回 住吉病診連携カンファレンス開催レポート
医療法人錦秀会では地域のかかりつけ医の先生方やコメディカルの方々と「阪和記念病院」と「住吉総合病院」の医師らが、最新の医療情報について研鑽する「第10回 住吉病診連携カンファレンス開催レポート」を2月23日、大阪府のホテルモントレグラスミア大阪で開催し、104名の皆様にお集まりいただきました。 この病診連携カンファレンスでは、ご紹介いただいた患者様の症例報告、最新の病気に関する話題、日常の診療で役に立つ情報など多岐にわたる演題を提供いたしております。日頃お世話になっている地域医療機関の先生や医療に携わる皆様との交流を深めるべく、開催しております。

開会のご挨拶:阪和記念病院 種子田 護(理事長代行)
カンファレンス開催に先立ち、阪和記念病院 種子田護 理事長代行からご挨拶をさせていただきました。

症例発表:1症例目
症例発表ではまず、阪和記念病院 心臓血管センターの橋村センター長を座長に、1症例目は「末梢動脈疾患(PAD)の診断意義と現状を見つめなおす。- プライマリケア医の役割は何故大きいのか? -」と題して、心臓血管センターの山本(副部長)が発表しました。 “超高齢化社会”を迎えた日本では、動脈硬化関連疾患が増加の一途である。そして、末梢動脈疾患(または閉塞性動脈硬化症)であるパッド(PAD)は動脈硬化疾患の一つであり、我々に身近な疾患になってきているという現状を疫学から示されました。そして具体的な症例報告により、実際に我々医療従事者が現場で目にするパッドについて、何故パッドが大事なのか?診断することにどういう意義があるのか?診断したら、何に気を付けてどう対応すべきか?などを明快にご説明させていただきました。
阪和記念病院 心臓血管センター 山本副部長

症例発表:2症例目
2症例目については、阪和住吉総合病院小児科 藤戸医師が「よく診る子供の疾患について―失敗談も交えてー」を発表しました。藤戸医師は、日常臨床でよく出くわす小児科疾患を、症例提示しながらわかりやすく説明いたしました。
阪和住吉総合病院 小児科 藤戸医師

症例発表:3症例目
阪和記念病院 脳神経外科からは西野(医長)が、「左椎骨動脈解離によるくも膜下出血に対する脳血管治療」という題目で、非常に稀で貴重な症例報告いたしました。現時点での脳血管内治療の有効性の高さを我々に丁寧にわかりやすくご案内いたしました。また、くも膜下出血に対する警鐘と髄膜刺激症状を見分けるサインなど、臨床で実際にみるポイントについても解説いたしました。
阪和記念病院 脳神経外科 西野医長

症例発表:4症例目
小嶋(医長)からは最後の講演として、阪和住吉総合病院 消化器センターの金井(センター長)を座長に、 「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)について」と題して発表。これまでの数多くの症例の経験とエビデンスからあらゆる消化器疾患に対するESDの適応について解説いたしました。各疾患に対しても動画を交えて丁寧に説明させていただきました。あわせて、治療選択として内視鏡治療であるESDの重要性を強調しました。
阪和住吉総合病院 消化器センター 小嶋(医長)

会場からの活発な討論、質疑応答の後、阪和住吉総合病院 板橋院長から症例発表や各講演での最新医療情報提供に対して感謝の辞を述べカンファレンスを終了しました。懇親会ではかかりつけ医の先生方皆様とともに活発な意見交換によって、情報を共有し盛大に会を終えることができました。 この場を借りてご参加いただきました関係者の皆様には厚く御礼申し上げます。
動画もご覧いただけます。https://youtu.be/Z0CdOg0aRmA
