平成28年度 阪和記念病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 11 - 21 74 128 313 460 469 135
脳血管疾患、循環器疾患、腎疾患(血液透析)の治療に特化しており、脳卒中等の脳神経外科疾患及び狭心症、心筋梗塞等の循環器疾患での入院患者が約80%を占めています。そのうち約67%が70歳以上であり、また60歳以上においては約85%を占めています。
昨年度と比較して70歳以上の割合が2%増加傾向にあります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科(心臓血管センター)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル検査あり 91 3.73 3.06 4.40% 69.30
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等の手術あり 64 8.13 4.71 10.94% 73.52
050130xx99000x 心不全 手術なし 42 18.86 17.95 7.14% 79.45
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術等の手術あり 30 5.83 5.85 0.00% 74.47
050030xx97000x 急性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等の手術あり 22 12.09 13.02 0.00% 67.73
当科では、循環器疾患の治療を主としています。
循環器疾患専門医が24時間体制で常駐し、上記疾患に加えて心筋梗塞等の救急搬送を受け入れています。
狭心症、慢性虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査のみの入院が多く、心臓カテーテル検査において冠動脈に高度狭窄が認められた場合は、引き続き血管拡張術やステント留置術等の治療をさせて頂きます。検査のみでの入院期間は3日前後であり、カテーテル治療まで実施した場合7日前後となります。上記DPCコードに限らず、心臓カテーテル検査の年間検査実績は398例あり、そのうち血管内治療に至った年間治療実績は129例あります。また、心不全における入院患者の平均年齢は80歳前後と高齢化しており、入院期間も狭心症、慢性虚血性心疾患と比べて少し長くなっています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内、入院時JCS10未満) 手術なし エダラボン注射あり 73 26.84 16.54 27.40% 72.01
010230xx99x00x てんかん 手術なし 57 13.02 7.12 15.79% 65.67
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術あり 52 24.23 9.87 34.62% 77.96
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 46 30.43 19.35 56.52% 66.13
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 40 12.13 7.52 12.50% 69.63
脳神経外科では、脳神経外科疾患専門医が24時間体制で常駐し、脳卒中の急性期病変に対する救急搬送を受け入れています。
脳梗塞で発症後4.5時間以内に適応の血栓溶解療法(t-PA製剤)や、場合によっては緊急での血管内治療および開頭手術も迅速に対応しております。脳梗塞の治療で取扱症例数が最も多いのは、脳保護療法(エダラボン注射液)による治療です。また既往症に応じ抗血小板療法(オザグレルナトリウム注射液)や抗凝固療法(ヘパリンナトリウム注射液)などの治療となります。脳梗塞での入院患者のうち約65%が1ヵ月前後の入院期間であり、約52%の方が居宅(自宅もしくは老人ホーム等の福祉施設)への退院であり、約36%の方が回復期リハビリテーション病院での継続リハビリによる機能回復を目的に転院となっています。また上記以外では、脳出血・くも膜下出血の治療において年間180例の実績があります。
前年度と比較して、脳梗塞および脳出血等の脳血管疾患発症平均年齢が3~4歳若くなっている傾向が見られます。
脳神経外科(脊椎・脊髄センター)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070350xx97xxxx 椎間板変性、ヘルニア 手術あり 32 27.84 17.07 0.00% 61.90
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)腰部骨盤、不安定椎 椎弓形成術、椎弓切除術あり 26 25.38 17.99 0.00% 67.88
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)頸部 手術あり 25 39.12 22.69 0.00% 68.96
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術あり 22.55
070343xx01x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術あり 脳脊髄腔造影(ミエロ)検査あり 26.69
脳神経外科医による脊椎・脊髄疾患の外科的治療を行っております。
平均年齢は65歳~70歳前後ですが、30歳~90歳までの幅広い年齢層の治療実績があります。
脊柱管狭窄症の治療期間としては、腰部の場合20日前後、頸部の場合40日前後となります。当院内には地域包括ケア病床があり、急性期治療(手術等)後に地域包括ケア病床にて集中したリハビリ治療を行いご退院いただきます。
人工透析科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 12.84
180040xx01x0xx 手術・処置等合併症 手術あり 手術・処置等2あり - - 12.65 - -
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術あり 手術・処置等2あり - - 37.06 - -
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等2あり - - 14.77 - -
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし - - 19.92 - -
48台の血液透析機器を設置し、約100名の維持透析患者の治療にあたっています。午前・午後の1日2クールとなっており、通院困難な患者様には車での送迎も行っております。脳神経外科および循環器科とも迅速な連携体制が確保されていることが当院の特徴であり、脳血管疾患や循環器疾患を併発された場合でも、一貫した治療が可能となります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - - -
大腸癌 - - - - - - - -
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
脳血管疾患、循環器疾患、腎疾患(血液透析)の治療に特化した医療機関であることから、5大癌に対する診断・治療は行っておりません。診察の結果疑わしい症例に対しましては、専門の医療機関をご紹介させて頂きます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
WHO(世界保健機構)刊行の「疾病及び関連保健問題の国際統計分類第10回修正(ICD-10)」の分類によるJ13~J18$に該当する取扱患者数が10件以下の為、詳細な表示は控えております。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 - 37 8.05 77.05 8.11%
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 - - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 281 33.01 76.45 36.30%
その他 33 24.67 79.42 30.30%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - 19 9.68 73.32 5.26%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> - - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 - - - - -
当院脳神経外科の治療実績のうち脳梗塞の治療は約42%を占めております。最も多いのは「I63$ 脳梗塞」の分類で、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、心源性脳塞栓症といった病名があります。そのうち約90%が、発症から3日以内に治療を開始できており、早期に専門治療およびリハビリテーションを開始することにより、約1ヶ月程で52%近くの患者様が居宅(自宅もしくは老人ホーム等の福祉施設)へ退院されております。また約36%近くの患者様には、リハビリを中心とした回復期リハビリテーション病院への転院をご紹介しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科(心臓血管センター)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 57 5.26 8.02 8.77% 75.86
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 33 3.55 5.42 0.00% 75.12
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 20 1.00 12.30 0.00% 70.50
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 13 4.92 13.69 7.69% 77.08
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 12 1.08 6.58 16.67% 67.67
狭心症及び慢性虚血性心疾患に対する冠動脈カテーテル治療の症例数が多く、約68%が予約入院で約32%が緊急入院となっています。次いで心筋梗塞に対する緊急冠動脈カテーテル治療となります。徐脈性不整脈に対する心臓ペースメーカー植込み術や頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)も行っております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 39 3.41 23.05 33.33% 80.18
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 30 1.57 53.63 63.33% 70.83
K178-4 経皮的脳血栓回収術 25 1.84 43.60 48.00% 80.64
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 18 11.94 23.50 5.56% 69.89
K1781 脳血管内手術(1箇所) 17 3.35 42.59 35.29% 62.53
脳神経外科医が24時間体制で常駐していますので、夜間の緊急手術も対応可能です。頭部打撲により発症する外傷性硬膜下血腫に対する穿頭血腫除去術の症例数が最も多く、平均年齢が80.1歳であることから高齢者の発症が多いことが見て取れます。また脳梗塞の超急性期治療法の一つである経皮的脳血栓回収術においても低侵襲な治療であることから、平均年齢80.6歳と高齢になっています。脳梗塞に至る可能性が高い脳血管の狭窄に対しては早期発見・早期治療を目標とし経皮的頸動脈ステント留置術等の脳血管内治療も積極的に行っています。
脳神経外科(脊椎・脊髄センター)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1425 椎弓切除術 29 4.31 25.48 0.00% 70.03
K1426 椎弓形成術 27 6.04 43.11 7.41% 69.52
K1342 椎間板摘出術(後方摘出術) 26 3.58 22.19 0.00% 63.00
K1423 脊椎固定術(後方椎体固定) - - - - -
K1421 脊椎固定術(前方椎体固定) - - - - -
脳神経外科医による脊椎手術を行っています。神経が圧迫されて起こる手足の痺れや歩行障害、感覚麻痺等の自覚症状があり、保存的な治療では改善しない場合、外科的治療を行います。脳脊髄腔造影剤使用撮影(ミエログラフィー)を行い神経が圧迫されている部位を確認します。その後椎弓形成術や椎弓切除術といった除圧術を行います。除圧だけでは再発する可能性がある場合や、脊椎が不安定になってしまう場合は、脊椎固定術を行います。術後歩行可能となるのは腰椎の手術であれば当日から、また頚椎の手術であれば3日目から可能です。約1カ月前後の入院期間でリハビリを行いご退院していただきます。
人工透析科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 - - - - -
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) - - - - -
K620 下大静脈フィルター留置術 - - - - -
K616-4 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
血液透析を受けられている患者様にとっては、動脈ろ静脈を吻合したシャントはとても大切なものです。永く利用できるように定期的にシャントエコー検査を行い、血管の状態を確認し、必要があれば経皮的シャント拡張術・血栓除去術を行います。また合併症として下肢動脈硬化症も多くみられることから、下肢動脈エコー検査も定期的に行い、下肢動脈血管拡張術・血栓除去術も行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
症例数がそれぞれ10件以下の為、詳細は表示しておりませんが、0.5%以下の発症率で、全身状態の悪化による抵抗力・免疫力の低下等による症例が見られます。
更新履歴
2017/09/30