施設ケアマネジャーの早木です
毎年、虐待防止や身体拘束廃止研修を通して、苑内の人権擁護の意識を高めていけるよう活動に取り組んでおり、11月はスピーチロック(言葉による身体拘束)や言葉遣いについて学ぶ研修を開催しました。
今回の研修内容は動画視聴と課題作成です。
動画視聴のパートでは、利用者様に順番を待って頂く必要がある時、歩けない利用者様が急に椅子から立たれた時など、いくつかのシチュエーションでどういった言葉かけが適切かを、クイズ番組のような選択問題で考えてもらう内容の動画を作成して、それを視てもらいました。
視聴後の課題作成のパートでは、介護現場で実際に利用者様から伺うと困ってしまいそうなケースを用意して、どのように対応するかを問題用紙に書き出してもらいました。尚、上記のようなケースにスタッフとして関わった場合、どのような受け答えや対応が適切だと思いますか? 少し考えてみてください。
実はこの問いかけには「これが正しい方法です!」といった揺るぎない答えなんてありません。何故ならば、それぞれの利用者様が生きてきた時代や場所は異なり、価値観や考え方も一人一人異なります。ならば正しい接し方も、利用者様それぞれを尊重すれば一人一人異なってくるからです。
ならばどうしてこのような答えのない課題を出させてもらったのかというと、相手がどのような方であるのか分からずとも、絶対の答えがなかろうとも、正しさを考え、正しさに寄せていこうとする姿勢や行い自体は大事だと考えるからです。
そしてこれらのケースを通してたくさんの考え方や答えがあることも知って欲しかったので、それぞれのスタッフが書き出した対応方法を、他のスタッフ達と見比べてもらうまでを研修としました。自身の良い所や至らなかったところ、他のスタッフの対応方法など知ることから、業務の改善に繋がれば幸いです。
今後も錦秀苑メンバーの意識や知識、技術の向上に関わっていければと思います。