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診療科・部門 心臓血管センター

生活習慣病と心臓血管病 Lifestyle-related Diseases

近年わが国では食生活の欧米化や運動不足によって、高血圧、脂質異常、糖尿病や肥満など多くの生活習慣病が引き起こされています。
日本人の死因の約3分の1は血管の病気である動脈硬化性疾患によるものであり、血管は私達の健康にとって非常に大切な役割を担っています。

 

血管の老化が進むと動脈硬化が始まり、進展するとやがて脳梗塞や心筋梗塞といった重大な心血管病を引き起こします。

 

生活習慣病と超高齢化社会により動脈硬化関連疾患が急増中

一方で、わが国は3~4人に1人が65歳以上である超高齢化社会を迎えることになります。
厚生労働省の人口動態統計によると、主な死因別死亡率の割合は、動脈硬化が原因である動脈硬化関連疾患(脳卒中・心筋梗塞)が約3分の1を占めており、悪性新生物(癌)に匹敵する頻度で急増しています。

 

この脳血管疾患・心血管疾患は発症すれば重篤な症状を起こすものが多く、リハビリ生活、車イス、寝たきりなど後遺症を残し死に至ることもあります。

 

しかし、厄介な事にほとんどの場合、発症するまで全く症状がなく、気づいたときには動脈硬化が進行していて手遅れというケースが多いために“(沈黙の暗殺者)サイレントキラー”と言われています。

普段われわれが普通に生活している日常生活の中では、血圧の値や血中コレステロール値、血糖値や体重を知ることができますが、血管の状態を知ることは簡単ではありません。

 

血管の役割

私達の体内には血管がすみずみまで行きわたっており、血液が体内を循環することによって生命を維持しています。
血管には動脈と静脈の2種類がありそれぞれ役割分担しています。
動脈は全身に酸素や栄養を運ぶ役割を、静脈は二酸化炭素や老廃物などを回収する役割を担っています。
どちらも生命維持には欠かせない重要なものですが、動脈に異常が生じると、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などの生命に危険が及ぶ重大な病気と直接関連があることからも大事です。

 

動脈

動脈は内膜・中膜・外膜の3層構造で構成されています。

 

外膜は血管壁を外部から保護します。
中膜は平滑筋細胞から構成され弾性力としなやかさを担っています。
いわゆる血管における筋肉の役割をします。心臓から血液が送られる際に圧力に耐えて、送り出した後にはしなやかに滑らかに血液をやさしく送り出すことができます。
内膜は一層の内皮細胞によって覆われております。この内皮細胞は非常に優秀で、血管を拡張させたり、収縮させたりする様々な生理活性物質を産生・分泌しています。
血管内皮細胞は、多くの相反する因子を制御することにより、様々な血管機能を保護する役割を担っています。

 

血管内皮細胞から産生される生理活性物質

血管拡張物質

一酸化窒素(NO)、ヒスタミン、プロスタサイクリンなど

血管収縮物質

活性酸素、エンドセリン、アンジオテンシンIIなど

 

動脈硬化とは

動脈硬化とは弾力性が失われ、硬くなった血管のことをいいます。動脈硬化は次のプロセスで進んでいきます。

 

図:動脈硬化のプロセス

図:動脈硬化のプロセス

動脈硬化は、血管内皮障害 → 動脈硬化の発生 → 進展 → 破綻 → 心血管病の発生 という順に進んでいきます。

動脈硬化への最初のプロセスは、生活習慣(肥満、ストレス、喫煙、運動不足など)、病気(高血圧、脂質異常、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、慢性腎臓病など)、加齢、性別、閉経、遺伝などにより血管内皮細胞が障害されることにあります。

 

図:動脈硬化を進める7つの悪しき生活習慣

図:動脈硬化を進める7つの悪しき生活習慣

これらが重なるとその相乗効果で動脈硬化が急激に進んでしまいます。

その血管内皮細胞障害から内皮機能障害をきたし、徐々に動脈硬化が進展していきます。そして動脈硬化が破綻すると、脳卒中、心筋梗塞などの重篤な心血管病を発症します。

 

動脈硬化を抑制・予防するには

この動脈硬化の初期段階である血管内皮機能障害が動脈硬化のプロセスの中でも最初の段階が一番大事です。生活習慣の改善、生活習慣病に対する薬物療法などにより改善することがこれまで数多くの研究で報告されています。なるべく早い段階から血管の状態を把握することが、生命を脅かす脳卒中、心筋梗塞などの病気を回避するために必須といえるでしょう。
健康診断などで血糖やコレステロール、血圧、心電図など異常を指摘されたが何もせずに放置している方は是非医師に相談してください。

 

動脈硬化治療の基本は、これまでの生活習慣を改めることです

 

効果的に生活習慣の改善を行うために、ここに挙げた6つの項目を少しずつ実践していきましょう。
すでに薬物療法を行っている場合でも、その効果を十分に得るために、生活習慣の改善は重要となります。これまでの生活習慣を変えるのは大変ですが、無理をせず自分のペースで改善していきましょう。

高血圧治療における生活習慣の改善項目のなかでも、特に重要なのが「減塩」です。食塩の過剰摂取は血圧の上昇と関連があることがわかっていますが、日本人の食生活の特徴として、伝統的に塩分摂取量の多いことが知られており、特に注意が必要です。
高血圧治療ガイドライン2009では、1日6g未満を減塩の目標値としています。6gといえば、食塩小さじ1杯分ほどの分量です。現在の日本人の塩分摂取量は1日11g程度といわれており、その約半分にまで減塩する必要があるわけです。

 

 

喫煙は、それ自体が一時的に血圧を上昇させることがわかっており、長期的には動脈硬化の進展をもたらし、脳卒中や心筋梗塞などの心血管病の危険因子となります。また、喫煙によって降圧薬の働きが妨げられるともいわれています。
高血圧への影響に限らず、たばこは百害あって一利なしです。喫煙習慣のある方は、これを機会にぜひ禁煙に取り組んでください。
自力ではなかなか禁煙できない場合には、医師の指導とともに禁煙を助ける貼付剤やガムなどを使った禁煙治療を受ける方法もありますので、医師に相談してみてください。

 

図:運動は無理をせず「続ける」ことが大切です。無酸素運動は一時的に血圧を上昇させるので要注意!

図:運動は無理をせず「続ける」ことが大切です。無酸素運動は一時的に血圧を上昇させるので要注意!

血圧を下げるために食生活の改善と並んで重要なのが、適度な運動です。とはいっても普段身体を動かしていない人が突然、運動をするのは大変危険です。
軽めの有酸素運動(心拍数で110~120回/分程度)を習慣化して、継続していくことが大切です。
有酸素運動には、ウォーキング、ジョギング、テニス、ゴルフ、スイミング、サイクリングなどがあげられますが、いずれも少し汗ばむくらい(少しきついと感じるぐらい)が適当な運動量です。1回1時間程度として週2~3回、1回30分程度であれば週4~5回できると理想的です。
一方で、無酸素運動は一時的に血圧を上昇させるため、要注意です。

 

 

ストレスは、交感神経の働きを活発化して心拍数を増加させ、毛細血管を収縮させて、血圧の上昇につながります。ストレスが持続すれば、高血圧の状態が長く続くことになり、血管や心臓に大きな負担をかけることになるのです。高血圧の治療では、生活習慣の改善に取り組む一環として、上手にストレス対策を行っていくことが重要となります。また、睡眠不足は高血圧につながりやすいことがわかっています。夜、きちんと眠れない状態だと、夜間の血圧が下がらないため、血管にかかる負担が増すことになります。
一方、睡眠の質も問題になってきております。実際に睡眠時無呼吸症候群が急増しており、わが国では推定約200万人とされています。いびきや無呼吸を指摘された方、寝ていて息が詰まる経験のある方など睡眠でお悩みの方は是非医師に相談してください。

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