内科Internal medicine
当院の内科は主に慢性疾患を対象にしており、外来診療では、高血圧、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を多く診療しています。特に、動脈硬化性疾患発症予防のため、積極的に高血圧治療に取り組み、日本高血圧学会専門医認定施設となっています。血管の中の圧力(血圧)が正常範囲を超えて高くなっている状態を高血圧といいますが、動脈に異常に高い圧力がかかることによって、放っておくと虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳卒中、腎不全などの合併症を起こす大変怖い病気です。我が国の高血圧患者は、約3000万人以上いると言われており、65歳以上の高齢者では、医療費の一番多くの32.6%を占めているのが、高血圧とその合併症です。今後ますます人口に占める高齢者の割合は増えていくと考えられますから、高血圧の治療は医療費の抑制のためにも重要な課題です。当院では、このような生活習慣病に対する豊富な臨床経験を持つ医師が検査、診断、治療のみならず、疾病の発症や進展の阻止を目指して、内科的な薬物療法に加え、生活習慣の是正などの指導にも積極的に取り組んでいます。その他にも、呼吸器疾患、循環器疾患、脳血管障害、神経疾患、消化器疾患といった幅広い分野の診療を行っており、栄養指導、禁煙指導、ピロリ菌の除菌療法なども行っています。また、併設の阪和インテリジェント医療センター(HIMC)により、画像診断が充実し、悪性腫瘍などの早期発見に役立っており、必要があれば専門医療機関を紹介しています。
病棟に入院されている患者さんは、脳血管障害、認知症をはじめ心疾患、呼吸器疾患など多くの合併症を持ち慢性に経過する高齢者が多く入院されています。そういう方では、根治を目指すよりむしろ生活の質の向上を目指した治療を重視し、全人的医療を実践しています。癌の患者さんを含む終末期の患者さんには緩和医療を提供するとともに、家族へのサポートを行い、家庭的な雰囲気の中で人間らしい最後を迎えられるよう心掛けています。認知症の周辺症状に対しては、なぜそういう症状が出ているのか原因を探りながら個別に対応をしています。さらに、日常生活動作の向上を目指したリハビリテーションにも積極的に取り組んでいます。
これからも、地域に根差した医療・福祉サービスを継続して行うとともに、高齢者の各種疾患の診療の向上に努めて参りたいと考えています。